一般家庭で夏の日中に最も電気を消費するのはエアコンです。
何と、電気代に占めるエアコン代の割合は、53%にも達するそうです。
つまり、エアコンの電気代を節約できれば、その効果はとても大きいのです。
とはいっても、エアコンをつけないで過ごすのは大変ですし、熱中症になることもあります。
今回は、エアコン(冷房)をつけながらも、できるだけ電気代を節約する方法をご紹介しましょう。
目次
エアコンをつける前にすべきフィルター掃除と換気
【フィルター掃除から】
フィルターの掃除はいつからしていませんか?
もしかして・・・
エアコンのフィルター掃除をやっておくとエアコンの効きが全然変わってきます。
汚れ具合によっては電気代が5~25%ぐらい変わってくることもあります。
エアコンのフィルターの掃除は、最低でも夏場前のエアコンを使う前に一度やっておきましょう。
できれば2週間に1回ぐらいの割合でやるのがおすすめです。
簡単に掃除したいなら、エアコンの前面を開けて掃除機でホコリを吸い取るだけでもかなり違います。
フィルター掃除が終わったら、エアコンに貼り付けるだけでホコリを防いでくれるグッズが売られていますので、それらを使うのもいいでしょう。
エアコンの中が汚れにくいですから掃除する手間が激減しますし、取り替えるのも簡単でかなり便利です。
【エアコンをつける前に換気をする】
室内が高温のまま冷房を入れるのは、ものすごく効率が悪いです。
まずは窓を大きく開けて換気をしてからエアコンのスイッチを入れましょう。
換気をするときも扇風機やサーキュレーター窓の反対側から窓側の上に向けて、天井近くに溜まった熱い空気を逃がしてあげるのが効果的です。
こうすることで部屋の空気がどんどん循環されるので、室温がぐんと下がります。
【エアコンの室外機を日陰にし、周辺を空ける】
エアコンの室外機にも注意をしましょう。
まずは、室外機に直射日光を当てないことが大切です。
植物やすだれで室外機に日陰を作りましょう。
これだけで5~10%の節電効果があります。
室外機に打ち水をするのも効果的です。
このとき吹き出し口をふさがないように注意してください。
また、室外機周辺を少し空けておくことも効果があります。
室外機が壁にピッタリついていませんか?
室外機の回りに何かが置いてありませんか?
植木やごみなどで通風を妨げないように室外機前面をきれいにしましょう。
室外機の回りを空けるといいスペースの目安は、後・横が5cm~7cm、前方20cmです。
室外機を壁から離せない場合は、壁から斜め15度ぐらい傾けて置きましょう。
こうして室外機を壁から離して風通りをよくすることで、稼働効率が約20%も良くなります。
【窓にカーテンやブラインド】
エアコンを効率的に使うポイントの一つは、部屋の気温がいかにして逃がさないようにすることです。
室内でもっとも熱の出入りが激しいのが窓です。
直射日光が当たる窓ならば、カーテンやブラインドを閉めて、窓に直射日光が当たらないようにしましょう。
カーテンは厚手のものの方が効果的です。
レースのカーテンをするだけでも、そこそこの効果は期待できます。
すだれやよしずを併用すると、さらに効果的です。
窓の外にあって、直射日光をさえぎってくれますので、窓を通して入ってくる熱がそれだけ低くなり、カーテンによる断熱効果も高まります。
さらに、すだれに霧吹きで水をかけておくと、放射冷却で涼しい風が入ってきます。
エアコンと扇風機・サーキュレーターを併用する
エアコンは、普通に使うと暖かい空気は上へ、冷たい空気は下へと溜まってしまい、室内の温度差が大きくなります。
そこで、扇風機やサーキュレーターを使って、部屋の空気を送ったり循環させると効果的です。
これだけで、エアコンの電気代が最大20%ぐらい節電できるかもしれません。
なお、部屋の空気を送ったり循環させたいときは、扇風機よりもサーキュレーターを使う方がおすすめです。
そもそも扇風機は、直接体に風を当てることで、涼感を得るのが目的ですので、風は広範囲に広がるように発生します。風はあまり遠くまで届きません。
しかし、サーキュレーターは、直進性の高い風を発生させて、風の循環を作り出すのが目的の製品だからです。
エアコンは朝からつけっ放しの方が安い
少し暑いくらいならエアコンは我慢して、お昼のうだるような暑さが始まったらスイッチをつければいい、と思っていませんか?
エアコンというのは、スイッチを入れて最初に部屋を冷やすときが一番電気代を食うのです。
朝の涼しいうちにつけておいてその温度をキープする方が、かえって電気代が安上がりで済むのです。
エアコンの電気代を安くする設定はこれだ!
【設定温度は28度に】
エアコンは設定温度を1度上げるだけで約10%の節電効果があると言われています。
28度にするといいと言われています。
しかし、その科学的根拠はというと疑問です。
結局、28度というのが、涼しく感じる限界温度でしょうし、28度以上に設定しても、あまり電気代の節約にならない、というところが根拠ではないでしょうか。
28度じゃ暑いと思っても、上でご紹介したように、扇風機やサーキュレーターを併用することで、意外と快適に過ごせます。
身体が冷えてしまう点でも。これくらいの温度がいいのではないでしょうか。
【風向きは水平より上に】
冷たい空気は下に向かい、暖かい空気は上に向います。
したがって、エアコンの風向きを上に向けることで、冷たい空気が循環され、お部屋全体を効率良く冷やすことができます。
さらに扇風機やサーキュレーターを使って上向きに風を送れば、部屋全体の空気を効率よく循環することができるので電気代が安くなりま。
【運転は自動運転に】
こまめにスイッチのオン・オフをすると、電気代が安く済みそうです。
しかし、これも間違いです。
エアコンは、自動運転にしましょう。
そうすれば、部屋が冷えるまでは強風で、設定温度になると止まったり微風と、一番効率のいい運転をしてくれます。
電気代を抑えようと思って微風に設定してると、部屋が冷えるまで時間がかかってしまって逆に余計な電気を使うことになります。
部屋を狭くする
発想の転換をしましょう。
エアコンで何も部屋全体を下げる必要はないのではありませんか?
人がいるスペースを下げればいいのはないですか?
自分一人なら、たかだか使うのは1,2畳くらいのスペースですから、部屋全体ではなく、
自分の回りのその少しのスペースを冷やせばいいのです。
それを実現するには、部屋を狭くすればいいでしょう。
部屋を狭くするというより、部屋の中に小さい部屋を作る感じです。
具体的には、
・エアコン周り1畳の床を高くする
・エアコン周り1畳を壁で囲む
ことをするのです。
「床を高くする」というのは、座布団などを重ねればOKです。
「壁で囲む」は、襖や戸などを壁代わりにして仕切ればOKです。
エアコンの冷気が、すぐに壁に当たって跳ね返るので、設定温度28度とは思えないくらい、涼しく感じます。
エアコンの暖気運転の節約法
冬にエアコンを暖房として使う場合、スイッチを入れたらすぐに扇風機やうちわなどで室内の空気を循環させましょう。
暖かい空気は天井あたりに貯まりがちだからです。
エアコンを暖房で使う場合、風向きを下向きにするのも、効果的です。
エアコンは外出する30分前に切る
外出する場合、スイッチを切る習慣にしましょう。
エアコンは、スイッチを切っても30分ぐらいなら室温はそれほど変わりません。
外出する直前は、トイレへ行ったりして部屋にいないことも多いですよね。
まとめ
夏の暑さは、多くの人は苦手です。
熱中症になるのを防ぐ意味でも、エアコンを使うのは避けられないでしょう。
エアコンをつけると電気代が気になるのですが、
今回ご紹介した工夫・ノウハウだけで、随分電気代が節約になるはずです。
まずは、フィルターの清掃から始めましょう。