新車を買うときなど、自動車を下取りに出す場合、ディーラーなど販売店のセールスマンのトークに乗せられて、安い下取り価格で出してしまうことも多いのです。
下取りは、新しい車の乗り換えから車の売却まで1つの店舗で行えるので、面倒な手続きが必要ありませんから便利です。
しかし、何も調べずにやってもらうと、相場よりも安い値段で下取りされることが多いですから注意が必要です。
今回は、中古車を限界まで高く売る方法・ノウハウをご紹介しましょう。
Ⅰ、まずは車の適正価格を知ることから
まず最初に知ってほしいのが、今乗っている車の適正価格です。
自分の車の適正価格を知るには、中古車の買取査定を受けることですね。
インターネットを利用すると、中古車査定を一度に複数の業者から受けることができます。
このインターネットによる買取査定を受けるには、ディーラー等に査定を受けるように車を持っていくことが必要ありませんから、簡単にできます。
査定後の営業も、メールやハガキが来ることぐらいです。せいぜい電話がかかってくることぐらいですから、その点でも安心です。
このようにして、車の適正価格を把握したらスタートです。
次に、自社メーカーディーラーやリアル店舗の買取店に見積もりをもらい、交渉をしましょう。
Ⅱ、状態別の中古車を高く売る方法
1,人気車を売る場合
5年以内の人気車は、買い取り店が有利です。
ディーラー下取りで満足の良く査定価格が出来る事は稀です。
人気車は、多くの業者に査定を出しましょう。
業者によってかなり査定額に差が出るはずです。
まずは、インターネットによる一括査定が便利でしょう。
そのうえで、ディーラーや買取業者と交渉してみましょう。
人気車ということは、相手はとにかく欲しいはずです。
あくまで強気でいくことが重要です。
2,軽自動車を売る場合
軽自動車は、自動車税や重量税も安く、車検費用やガソリン代も普通車よりも断然安いですから、中古車であってもとても人気があります。
人気車の場合と同じく、基本的にはディーラーに下取りを出すよりも、買取業者に売った方が高くなる傾向にあります。
インターネットの一括査定をうまく使って、強気で売りましょう。
3,かなり古い車を売る場合
10万kmを超えて走っているボロボロの車。
まさかこんな古い車、下取りになんてだせないよね、と思っていませんか?
確かに古い車の下取りは、価格がつかない事も多く、買い替えの際の値引き交渉もしづらいものです。
しかし、そんな古い車でも、お金に変えることができるのです。
古い車は、まずは車を買うディーラーで下取りを狙いましょう。
ディーラーはどうしても車を売りたいので、中古車販売店よりも高くとってくれる傾向があります。
交渉次第で、他店の査定が0円でも、何とか値段がつくこともあります。
4,改造車を売る場合
エアロパーツやホイールでドレスアップしたり、車高を調整したり、マフラーなどでチューニングをしたり。
高価な内外装パーツや高性能なチューニングパーツなど、自分好みの改造車が完成するまでに、相当な費用がかかっている事でしょう。
こんなに費用をかけているのだから、高く買い取ってもらえるものと思うでしょうが、
実際にこのような改造車を、一般のディーラーや買取業者は敬遠します。
改造したところを、プラス査定どころか、マイナス査定をすることが多いです。
査定の際に「特殊な車両」として評価されるからです。
しかし、改造車は専門の業者ならば高く買い取ってくれることもあります。
ドレスアップやチューニングに関する改造に関する知識を持ち、買い取った車を直接販売するノウハウを持っているからです。
たとえば、
・エアロなど外装パーツが高級ブランドで統一されている。
・高性能のアルミやマフラーが装着されている。
・社外パーツ単体での価値がある。
などの場合は、改造車専門業者なら、しっかり評価してくれます。
5,事故車を売る場合
事故車の下取査定は二束三文、タダ同然。
さらに廃車費用まで請求された、なんて当たり前です。
新車ディーラーや中古車販売店では、事故車は好まれないからです。
事故車でも。欲しい人はいるのです。
それをお金に変えてくれる業者は、事故車専門の自動車買取業者です。
このような買取業者に依頼すると、数万円~数十万円になることもあります。
諦めずに、事故車専門の買取業者に査定を依頼してみましょう。
6,普通の車を売る場合
人気車でもなく、そこそこの年式の場合は、とにかく、多くの業者に査定を依頼することが重要です。
テレビCMでよく見る有名チェーン店で車を売ると、買取価格が安い傾向があります。
それは、このような有名チェーンは、宣伝費にお金をかけていますので、認知度も高く、それほど安くしなくても購入者や売却者が現れ、必死になる必要が少ないからです。
逆に、町の小さなモータース屋などにもって行くと、意外と買取り専門店よりも何倍もの値段で売れることがあります。
ネットも利用すると、一度に複数件買い取り業者査定が出来るので、それで一番高値の業者に出すこともできます。
ただ、車の査定額は、その業者の在庫量、得意な車種かどうかによっても査定額は大きく変わります!
売れ残りが多いので今月の査定は低めにしよう、とか、今月は買取を強化しよう、とかという具合です。
このように車の査定額は、各社の状況によっても大きく変化するので、
少しでも高く売るためには、できるだけ多くの業者で査定して比較することが重要なのです。
Ⅲ、査定をしてもらう前にすべき方法
1,車をきれいにしておくことが重要
まずすべきことは、自動車の売却に限らず、どんな商品の場合でも当たり前のことなのですが、、自動車をきれいにすることです。
車を綺麗にすることが、直接的に査定額アップにつながるという保証があるわけではありませんが、
車をきれいにしておくことで、査定をする人の印象が格段に良くなるという効果があります。
外部業者に出すまでもない細かい傷の場合は、コンパウンドや磨きをかけて目立たないくらいにしないと意味がありません。
塗料を塗ったりするのは失敗すると逆効果なので、慎重にやってください。
また、傷が目立つような車の場合は、洗車するとその傷が目立ってしまうので、逆に洗車しないほうがいいでしょう。
古い車の場合は、ベースの査定価格が安いので、きれいにしても査定アップはあまり望めません。
2,室内もきれいにしておく
洗車は当然として、室内の掃除もやってから査定してもらいましょう。
子供の靴の跡がシート等にあったり、お菓子のかすがシートの間から見えていると印象が悪いです。
査定は人がやるものですから、お金がかからないなら少しでも印象を良くすることがポイントです。
室内がきれいだと、「しっかりとメンテナンスしている車」と思わせる事と、「丁寧に車を扱っているオーナー」と言う印象を買い手側に与える事ができるでしょう。
それでは、洗車や車内清掃はどこまですべきでしょうか?
最低限やっておくべき清掃は次のものです。
1.洗車は、1000円以内で出来るコイン洗車を利用する。
2.車内清掃は、目につく所の拭き掃除をする。
3.トランク内の整理や入らない物などを廃棄する。
4.ドリンクホルダー、消臭剤、芳香剤を取り外しておく。
5.足元のマットを取り外し、簡単に掃除機をかける。
いずれも、30分以内でできることばかりですので必ずやっておきましょう。
査定をする日を天候の良い日を選びましょう。車がきれいに見えます。
3,タバコ・ペットの臭いを消す
宿泊ホテルが禁煙ルームと喫煙ルームに分かれている事からもわかる通り、車も前オーナーが喫煙者であったかどうかを気にする人も多いです。
もし、あなたが喫煙者であるなら、車の買い替えの1ヶ月以上前から車内喫煙をやめておきましょう。
タバコの臭いだけでなく、犬などのペットを飼っていて、車で一緒に出かける事が多いと言う人もペットの臭いについての注意が必要です。
タバコの臭いよりも、ペットの臭いが染み付いている車が査定が悪くなるようです。
臭いを消すのに、芳香剤や消臭剤だけを使うと、逆に臭くなってしまう場合があります。
できるだけ売却のできるだけ前から注意して、少なくとも普段から窓を開けて換気するように心掛けましょう。
4,へこみを修理することが有利な場合も
へこみを修理に出してから売れば、確かに高く売れることでしょう。
しかし、修理代と修理によって高く売れた差額を比較すると、通常は、修理に出してから売るよりも、そのまま売ってしまった方がお得なことが多いです。
ただ、天井のへこみは査定に大きく響きますので、直しておいたほうがよいでしょう。
5,パーツを交換している場合は元に戻す
交換したパーツは、査定の対象にはなりません。逆に減点になることが多いです。
交換したパーツをノーマル状態(純正品)に限りなく戻す事が、買取業者に対して好条件になります。
パーツは交換していなくても、タイヤやホイールを交換している人は多いと思います。
これらは査定にはあまり影響はありませんが、
中古車を買うには、純正のタイヤが欲しいというニーズも実際にはかなりあります。
自分で購入したタイヤだけで純正タイヤがないと、査定額が下がってしまう可能性もあるので純正タイヤも保管しておきましょう。
ステッカーが貼ってある場合は、きれいにはがしましょう。1枚で1000円査定が落ちるという情報もあります。
6,車を売る時期も影響する
車を売る時期も、多少は関係するようです。需要が多ければ高くなるというのが経済の原則です。
自動車の需要が1年で一番高まるのが、新生活前や会社の決算時期である3月だと言われています。
3月の次に需要が高まるのが、秋の新生活需要と中間決算期にあたる9月です。
3月と9月の次に需要が高まるのは、ボーナス時期の6月と12月と言われています。
ボーナスが入ってから頭金にして車を購入しようと考える人が多いからでしょう。
したがって、車を手放す時期は、できるだけ3月か9月にしましょう。
3月、9月が難しいなら、6月か12月にしましょう。
このように、同じ売りに出すなら、需要が高い時期にすることが高額査定を引き出すコツです。
Ⅳ、高く売るために査定時に注意すべき方法
1,車のいいところをアピールしよう
査定は、車種や年式、走行距離以外は、目に見えることを中心に行います。
毎日ガレージに入れ、頻繁に手入れをしていたことは、車内で喫煙したことが無いことなど、目に見えないことを買取業者に伝えることも重要です。
2,その他のアドバイス
下手な隠し事はしないことも重要です。
特に事故を隠して申告しても、相手はプロですからバレます。
信用されなくなりますから、高値は付かなくなります。
最後に、繰り返し説明していますが、買取業者は人間です。
その人により買取価格は上下します。
買取業者には、誠実に丁寧に紳士に接しましょう。
まとめ
車を少しでも高く売るノウハウについてご紹介してきましたが、いかがでしょうか。
確かにこれらをすべてやるととても面倒です。
でも、その手間をかけることで、何十万円も査定額が異なることがあります。
少しでも車を高く売って、そのお金を買い換える車などに有効活用しましょう。