コードやケーブルが多くなってくると、それが絡まって見た目が悪くなりますし、どれがどのケーブルかもわかりにくくなります。
そのような複数のコードやケーブルを束ねたり、整えたりするときに便利なのが、結束バンドですね。
「インシュロック」「タイラップ」「コンベックス」とも言うそうです。
結束バンドは、100円ショップで簡単に手に入りますので、使っている方も多いと思います。
でも、結束バンドを普通に使っていては、もったいないです。
ほんのひと工夫するだけで、見た目が悪い結束バンドがスッキリしたり、活用範囲が広くなったりします。
また、結束バンドは使用環境によって影響を受けやすい性質があります。
そこで今回は、結束バンドをうまく利用するためのポイントやひと工夫について、ご紹介しましょう。
目次
結束バンドを使ってすっきり・おしゃれに束ねるひと工夫
■見た目がすっきりする結束バンドのひと工夫
5本ぐらいのケーブルを結束バンドでまとめるときには、どのようにしますか?
こんなふうに結束バンド1本でまとめませんか?
確かにケーブルはまとまったものの、見た目がいまいちですよね?
そこでひと工夫。
結束バンド1本でまとめるだけでなく、ケーブルとケーブルの間にも結束バンドを使います。
最後に、結束バンドの余分な部分を切り取れば、すっきりします。
一箇所で結束バンドを5本も使うともったいない、と思うかもしれません。
でも、結束バンドは、100円ショップで購入すると、10cmほどの長さのものなら一袋に100本以上入っています。
だから、一箇所で5本使ったところで気になりませんよね。
■おしゃれな結束バンド
結束バンドは便利ですが、見た目があまり良くないところが残念ですね。
そんな結束バンドにも、おしゃれな製品があるのです。
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こんなおしゃれな結束バンドを使うだけで、随分華やかになりますね。
簡単に緩めたり締めたりして結束バンドを再利用する方法
■結束バンドを緩めたり締めたりする工夫
普通の結束バンドって、一度締めたら緩めることはできませんよね。
緩める必要が出たときには、結束バンドを切って、新しい結束バンドを使いますね。
でも、ひと工夫することで、結束バンドを緩めたり締めたりできるようにできます。
そのひと工夫は、通常と逆向きに穴に通すだけです。
ただ、強度はかなり落ちるので、しっかり留めたいときは、この方法は適しません。
■繰り返し使える結束バンドが販売されている
また、結束バンドを緩めたり締めたりできて再利用できる結束バンドも販売されています。
再利用したい人は、その繰り返し使える結束バンドを購入するというのもいいですね。
繰り返し使える結束バンドは、100円ショップのダイソーでも売っています。
ほかの100円ショップでも販売していることでしょう。
ただし、ダイソーの繰り返し使える結束バンドは、15cmのもので一袋に30本入りです。
少々値段が高くなるのと、長さのバリエーションが少ないというのが、繰り返し使える結束バンドの欠点でしょうか。
切り方をひと工夫するだけで結束バンドが再利用できる
結束バンドの余分な部分を切る際に、ひと工夫をするだけで、結束バンドをもう一度使うこともできます。
普通は、穴のところから少し離れたところを切りませんか?
これだと、もう捨てるしかありません。
しかし、結束バンドの穴のすぐ横を切る、というひと工夫をするだけで、結束バンドもう一度使うことができます。
すぐ横を切ると、切ったあと短い方のバンドが穴から簡単に抜くことができるからです。
ただし、切って残った長さがあまりに短いともう一度使うことはできません。
この工夫は、切ったあとの結束バンドの長さがある程度ある場合のみ有効な方法です。
結束バンドの余分を切るときに角にならない工夫
結束バンドの余った部分を普通にハサミで切ると、切ったところが角になって少し危険ですよね。
そんなときも、ひと工夫をすれば、結束バンドの切り口を丸くすることができます。
その方法とは、ペンチなどで回しながら切る、だけです。
簡単ですよね。
切り口が丸くなっていれば、ひっかけて傷を作ることはありませんから、忘れずに実行したい工夫です。
結束バンドを延長・連結する方法
多くのケーブルをまとめようとすると、結束バンドが短くて、長さが足りないというときもありますよね。
そんな場合でも、結束バンドを延長する方法があるのです。
その方法は、2つの結束バンドを互いにつなげるだけ。
できた輪になった部分は、結束バンド1本のときより直径がかなり広くなります。
10cmの結束バンドだと、円にするとだいたい直径3cmぐらいまでが限界です。
延長した結束バンドだと、円にして直径6cmぐらいまでまとめることができます。
これも簡単にできる結束バンドのひと工夫です。
ただ、おそらく延長した結束バンドは、1本の結束バンドより固定する強度が落ちると思われます。
その点は、注意をしましょう。
使う環境に適した結束バンドを使おう
■屋外で結束バンドを使用する場合の工夫
結束バンドは便利ですから、屋外で使う場合もあると思います。
でも、一般的に使用・販売されている白色の結束バンドを屋外で使用すると、よくもって1年ぐらいで切れたりします。
それは、白い結束バンドの材料であるナイロン66が、太陽光に含まれる紫外線によって劣化してしまうからです。
結束バンドを屋外で使用する場合には、耐候性に優れた材質で製造された結束バンドを選択しましょう。
白いナイロン66にカーボンブラックを加えて耐紫外線性を高めた耐候性の黒い結束バンドがあります。
これは、7年から9年ほどもつようです。
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もっと長期間切れない結束バンドとして、屋外で20年の使用を保証しているものも存在します。
耐候性・強度・柔軟性・耐久性・耐摩耗性に抜群に優れた特殊樹脂であるポリアセタール製の結束バンドです。
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携帯電話のアンテナ基地局でも使われているほどです。
■熱が発生する場所で使う結束バンド
通常使用する白色の結束バンドは、熱にも弱い面があります。
結束バンドを、台所のガスコンロ近くで使用する場合には、白い結束バンドは適しません。
その場合は、耐熱性の結束バンドを使用しましょう。
たとえば、耐熱性ナイロン66の結束バンドなら、100℃を超える環境でも使用することができます。
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ポリエーテルエーテルケトン製の結束バンドなら、最高使用温度は何と260℃だそうです。
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パンドウイット PEEK結束バンド(耐薬品性・耐放射線性タイプ)幅2.5mm 長さ142mm 100本入り PLT1.5M-C71 |
結束バンドは、その材料によって最高使用温度が規定されています。
引っ張る強さは、使用温度が上昇するに連れて衰えます。
最高使用温度に近い環境で続けて使用されると、その結束バンドの強度は半減するそうです。
予想される使用温度を上回る耐熱性を持つ材料の結束バンドを選択しましょう。
■海岸ちかくの屋外で結束バンドを使用する場合
一般的な白色の結束バンドは、塩にも弱い性質をもっています。
黒い耐候性結束バンドでも、海岸近くの屋外で使用しつづけると、数年で切れてしまいます。
そのように、海岸付近で塩の影響を受ける可能性が高い場所で結束バンドを使用したい場合は、耐候性ポリプロピレンや耐候性ナイロン12などの耐塩害性のある結束バンドを使用しましょう。
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パンドウイット 屋外33年超耐久 NETIS登録 塩害対応 耐候性ナイロン12製結束バンド 幅3.6mm 長さ142mm 100本入り PLT1.5I-C120 |
■結束バンドを振動が続く場所で使用する場合
連続で振動する環境で電線やケーブルを結束バンドで固定すると、結束バンドについているギザギザによって、電線などの被覆に傷がつくことがあります。
最悪の場合、ショートしたり、断線になる可能性があります。
そのような振動が連続するところで結束バンドを使用する場合は、ギザギザが外側についていて、全体が面取りされているタイプの結束バンドがあります。
それを使用すると、電線の被覆を傷つけることがありません。
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パンドウイット スーパーグリップ 電工用 ナイロン結束バンド 耐熱耐候性アイボリー 幅3mm 長さ106mm 100本入りPLT100-CUV315 |
■高湿度の場所で結束バンドを使用したい場合
高湿度な場所に置かれたプラスティックは、水分を吸収します。
白い一般的な結束バンドも、高湿度な場所で使用すると、水分を吸収し、強度がかなり落ちます。
高湿度下の環境で結束バンドを使用する場合は、水分の吸収率が低い、ポリプロピレン製やナイロン12製の結束バンドを使いましょう。
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これらの結束バンドは、湿度の影響をほとんど受けません。
まとめ
今回は、結束バンドをうまく使うためのポイント・工夫をご紹介してきました。
今回の記事を参考に、安くて簡単に手に入り、とても便利な結束バンドをさらに活用しましょう。